C.T.T.大阪事務局、中嶋です。
3月5日は伊藤チーム・筒井チーム合同での通し稽古予定でしたが、
インフルエンザの流行によりメンバーが揃わず、結局この日は通常稽古となってしまいました。
いつも稽古についている石塚もインフルエンザのため、今日は私が稽古風景をリポートします。
通常稽古まで時間があったので、その間は伊藤さんと出村さんは吹田の街をぶらぶら散歩。
ドキュメンタリー的な作品作りを試みている為、時間を掛けて丁寧に、丁寧に互いのことを知ろうと努めているようです。
互いのことを知っていくと、演劇観の違いも見えてきます。
端的に説明すると、
舞台の上で自分自身をそのまま晒して立つか。
(あるいは晒しているかのように立つか。)
虚構を演じきり、その中に真実を見出してもらえるように立つか。
もうちょっと砕けた感じで言うと、
自分自身そのままの姿で立つか。
敢えて「嘘しまーす!」という態度で立つか。
伊藤さんと出村さんの中で大きな違いがあるようです。
そもそも、演技に何を求めるか?という部分は、その人が何故演劇をしているのか?という部分に関わって来ることでもあるので、どちらが正しいというものでもないと私は考えます。
舞台上で自己のパーソナルな部分を晒す…というのは非常にデリケートな問題です。
俳優とて一人の人間であり、他者に明かせる部分、明かせない部分、様々な葛藤を抱えながら劇創作に携わっています。もちろん演出家もそうです。
演出家が明らかにしたい部分と、俳優が明かせる部分は、同じではない、ということが、
今日の稽古の中で少しずつ明らかになってきたようです。
しかし、それは悲観的に捉えることではありません。
これが明確になって初めて、互いの納得解を見出す創作の旅が始まるのだろうなと思います。
本番まであと少し。
残りの時間をどう向き合っていくのか、楽しみです。
中嶋悠紀子
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