2016年3月12日土曜日

3月5日 伊藤チーム稽古⑨



C.T.T.大阪事務局、中嶋です。

3月5日は伊藤チーム・筒井チーム合同での通し稽古予定でしたが、
インフルエンザの流行によりメンバーが揃わず、結局この日は通常稽古となってしまいました。

いつも稽古についている石塚もインフルエンザのため、今日は私が稽古風景をリポートします。

通常稽古まで時間があったので、その間は伊藤さんと出村さんは吹田の街をぶらぶら散歩。

ドキュメンタリー的な作品作りを試みている為、時間を掛けて丁寧に、丁寧に互いのことを知ろうと努めているようです。

互いのことを知っていくと、演劇観の違いも見えてきます。

端的に説明すると、

舞台の上で自分自身をそのまま晒して立つか。
(あるいは晒しているかのように立つか。)

虚構を演じきり、その中に真実を見出してもらえるように立つか。

もうちょっと砕けた感じで言うと、

自分自身そのままの姿で立つか。

敢えて「嘘しまーす!」という態度で立つか。

伊藤さんと出村さんの中で大きな違いがあるようです。

そもそも、演技に何を求めるか?という部分は、その人が何故演劇をしているのか?という部分に関わって来ることでもあるので、どちらが正しいというものでもないと私は考えます。

舞台上で自己のパーソナルな部分を晒す…というのは非常にデリケートな問題です。
俳優とて一人の人間であり、他者に明かせる部分、明かせない部分、様々な葛藤を抱えながら劇創作に携わっています。もちろん演出家もそうです。

演出家が明らかにしたい部分と、俳優が明かせる部分は、同じではない、ということが、
今日の稽古の中で少しずつ明らかになってきたようです。

しかし、それは悲観的に捉えることではありません。
これが明確になって初めて、互いの納得解を見出す創作の旅が始まるのだろうなと思います。

本番まであと少し。
残りの時間をどう向き合っていくのか、楽しみです。

中嶋悠紀子



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